第14回『文化庁メディア芸術祭』に行ってわかった自分が本当につくりたいもの

東京・六本木の国立新美術館で開催されていた、第14回『文化庁メディア芸術祭』受賞作品展に行ってきた!

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行った理由としては大きく2つ。1つは単純に面白いものが見たいという興味、もう1つは自分の仕事と何か繋げられるものがあるんじゃないかという期待感。前者については色んなものが見られたからそこそこ満たされたけど、後者についてはいくつか期待通りのものもありつつ、そもそもその期待自体が的外れだったかもなぁ、と思った。

 

「的外れ感」について

その的外れ感の正体は、いくつかの作品を見たときに感じた「何が言いたいのこれ?」という違和感だと思う。それらの作品では、何らかのメッセージ性は内包しながらも、それが伝わるか伝わらないかは受け手に委ねている印象がした。

作品の背景にある共通言語みたいなものを自分が理解できていないせいなんだろうけど、見終わっても「…で?」という感想しか出てこなかった。もちろん、作品ひとつひとつに集中できる環境ではないし、ダイジェストでしか見られない作品もあったから、一概には言えないのだろうけど、多分全編を集中して見ても変わらない気がする。

 

そして自分がつくりたいもの

要は自分がつくっていきたいのは、やっぱりメッセージなり情報なりを、受け手にちゃんと届けるところまでを設計して構築しているものなんだろうなと思った。それが自発的な衝動によるものにしても、他の誰かの何かを代弁するにしても、そして結果的に色んな解釈をされることになったとしても、大前提は「これってこんなにステキだから、こう伝えることでわかってほしいし、こんな気持ちになってほしい!」ってものをつくりたいんだと思う。

我ながらなんて押し付けがましい奴なんだとも思うけど、斬新な表現や最新の技術を使ってても、それがないと「へー」で終わっちゃうし、心は動かせないでしょ。

 

そう考えて、一番いいなと思ったのはエンターテインメント部門優秀賞の『アルクアラウンド/サカナクション』

サカナクションってバンドが好きなのもあるけど、歌詞=バンドのメッセージをしっかり伝えるためのアイディアがとてもステキ。これ見て歌詞を追わない人はいないと思うし。1:30あたりからの見せ方は必見。

あとこれだけCGやら映像技術が発達している中で、あえて1シーン1カットで撮るという人間味溢れる撮影手法も好き。これ配置の確定やリハーサルやら、完成までどれだけ時間かかったんだろう。。。でもその分編集は楽?どっかで見たような作風だと思ったら、PerfumeのPVも撮ってる方で納得。

 

とか、こんなことをつらつらと書いておきながら、行ってとっても楽しかったし刺激を受けたのは事実。自分のやりたいことを突き合わせて、色々考えるには絶好の機会だった。あわよくば、来年は向こう側の人になる!いっぱい勉強しなきゃだー。

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