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『「目に見えない」自転車用ヘルメット』を通じてWIREDが教えてくれた物事の“切り口”の大切さ

 

WIRED.jpの“「目に見えない」自転車用ヘルメット”の記事が話題になっていたのでご紹介…って、内容についてではないけど、とっても感動して思わずブログに書きたくなったので一気に書きます。

※元記事はこちら

「目に見えない」自転車用ヘルメット:スウェーデンの女子大生が発明 « WIRED.jp

 

内容は元の記事を読んでもらうとして、この「Hövding」の良し悪しや開発した女子大生たちについてはあまり言及はしないつもり。今回ここで唯一絶対伝えたいのは、

物事の“切り口”の大切さ

について。この一点のみ。

 

実はぼく、これ知ってた

いや、あのバンド売れる前から知ってたよ的なめんどくさい自慢じゃなくて(いや実際そうなんだけど)、少し前にテレビで見た。『世界の果てまでイッテQ!』で、あのイモトが付けて実演までしてたのを見た。

そしてそこでは、この製品はこう紹介されていた。

自転車専用エアバッグ

すごいなぁ上手いことを考えるなぁとは思ったけれど、そこまでだった。特にめちゃくちゃ新しい感動みたいなものはなかった。日曜のゴールデンタイムの番組だからかなりの人数が同じ番組を見てたはずなのに、オンライン/オフライン含めて少なくとも自分の周りではそんなに話題になることもなかった。

【追記】番組公式サイトにアーカイブがあったので画像追記

imoto_ntv世界の果てまでイッテQ!:珍獣ハンターイモトWT北欧スペシャル!より)

 

同じ製品なのに…

そして時は流れ、冒頭の記事がSNSで何度も流れてきたのを見た。

そこではこの製品はこう紹介されていた。

「目に見えない」自転車用ヘルメット

TwitterでもFacebookでも、絶賛の嵐。「これは売れる!」「おしゃれ!」「新しい!」「素晴らしい!」「目の付けどころがすごい!」「これがイノベーションだ!」などなど。しつこいけど言う、実はぼく、これ知ってた。

 

『イッテQ』とWIREDの“切り口”の違い

いくらWIREDとはいえ、最初にリーチした数は『イッテQ!』の方が圧倒的に多いはず。なんだかんだでテレビの影響はまだまだめちゃくちゃ大きい。そして製品はまったく同じもの。にもかかわらず、この反応の違い。テレビとネットの特性やつくり方の違いもあるけど、やっぱり一番大きな違いは“切り口”の違い

この製品の説明として、『イッテQ!』が悪かったとは決して思わない。首の周りに巻いて、転んだときに膨らんで守ってくれるもの。うん、これエアバッグじゃん。自転車用の。まったくもってその通り。イモトに実演させて笑いにしたのも、製品の仕組みを伝えるやり方としては間違っていないと思う。

ただ、『イッテQ!』ではスルーされたことをWIREDで違う切り口で紹介したら、かなりの数の人が反応した。という事実が大事。この“「目に見えない」自転車用ヘルメット”という切り口が開発者の女子大生たちによるものか、WIREDによるものかは読み取れないけど、その切り口を基にした文章や画像で構成されたWIREDの記事によって製品の印象が大きく変わり、その評価をも変えてしまった。それくらいの力を持っているのが、“切り口”なのだ。

 

たとえば、この女子大生が製品の開発に至った経緯がWIREDでは次のように書かれている。(傍線と太字はこちらで付けました)

7年前、工業デザインを学んでいたスウェーデン人学生のアナ・ハウトとテリーズ・アルスティンも、従来のヘルメットは「堅いマッシュルームをかぶっているみたいだ」と思っていたという。だが彼女たちはほかの人とは違い、真剣にこの問題の解決策を話し合った。そして驚くべき案を導き出した。目に見えないヘルメットをつくる、というものだ。
「目に見えない」自転車用ヘルメット:スウェーデンの女子大生が発明 « WIRED.jpより)

何やら意味はよくわからないけど、確かに『驚くべき案』っぽく聞こえる。なんのことを話してるんだろう?どんなものなんだろう?と読み進めたくなる。

一方で、同じ部分を『イッテQ!』の切り口で書くとこうなる。

7年前、工業デザインを学んでいたスウェーデン人学生のアナ・ハウトとテリーズ・アルスティンも、従来のヘルメットは「堅いマッシュルームをかぶっているみたいだ」と思っていたという。だが彼女たちはほかの人とは違い、真剣にこの問題の解決策を話し合った。そして驚くべき案を導き出した。自転車用エアバッグをつくる、というものだ。

どうだろう?もちろん面白い発想ではあるけど、『驚くべき案』というと少し大げさに聞こえないだろうか?結論は同じでむしろ後者の方が製品を的確に表しているにもかかわらず、どちらがよりワクワクし、より人に伝えたくなるのかは、誰もがわかってくれるはず。

 

まとめ

改めてWIREDがWIREDたる所以を目の当たりにしたのと同時に、物事をさまざまな切り口で見ることの大切さとその可能性を感じる、とても良い事例だと思う。「良いものをつくれば広まる」は正しいか否かという議論はあるが、もっとも的確な“切り口”を見つけて伝えていくことの重要性はわかってもらえるんじゃないかと。

そしてこの記事自体も話題に乗っかったひとつの“切り口”として、こういう意見もあるのかーと思っていただければ幸い。完全に余談だけど、このブログのドメインの候補として、「kirikuchi.com」というのもあったくらいなので、今後もこういう内容を書いていけるようにアンテナ張っておきたい。そんな気づきを与えてくれた日テレさんやWIREDさんに、感謝!

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